環が魅力的な天体。土星。
まずは、こちらの写真をご覧ください。
カッシーニが撮影した土星 出典 : NASA
とても神秘的です。
宇宙には空気が無いので光が拡散しません。
土星の影で環が一部分見えなくなっています。
今回は、この神秘的な土星の特徴についてみていきましょう。
地球からの距離
土星は僕たちの太陽系にある惑星で、地球から12億~16億km離れています。
(惑星は楕円の軌道で公転しているので、遠い時も近い時もあります。)
仮に車をとばして100km/hで向かったとしても近い時で1200万時間(50万日)(1370年)かかります。
それだけ遠いのに、肉眼でも見ることができます。(環までは見えないですよ。)
遠くにある土星。光もそんなにすぐには地球には届きません。
《あなたは外で土星を見ています。》
今この瞬間見えてる土星は約1時間7分前の土星の姿なんです。
光の速さは秒速約30万kmなので、光の速さで土星に向かっても、1時間かかるんですね。
もしかすると今見てる土星はこの瞬間もう存在してないかも、、、。
そんな事を考えながら土星を見てみるのも面白いかもしれませんね。
土星の大きさ
土星の直径は約12万km。
地球の直径が12742kmなので、地球のおよそ10倍の大きさです。
これは、太陽系の惑星の中では2番目に大きいサイズになります。(因みに1番は木星で、約14万km)
地球の10倍の大きさの土星ですが、質量は地球の95倍もあるんです!。
地球よりも中身が詰まってるって事です。
95倍って言われても地球の重さとか計った事無いんでピンと来ませんよね。
僕は天文学者でも、物理学者でも無いので詳しくは説明できませんが、万有引力定数など使って計算出来る様で、、、、
ズバリ地球の重さ(地球の上に重量計を乗せ、もう一つ地球を乗せて計ったと仮定した場合)は、
約6,000,000,000,000,000,000,000,000Kg!
=約6,000,000,000,000,000,000,000トン!
=約6,000,000,000,000,000百万トン!
=約6,000,000,000兆トン!
=約1杼(ジョ)トン!
と、計算で出る様です。が、全くピンときません。
まさに天文学的数字ですね。
やはりあまりイメージは沸きませんでしたが、土星はその地球よりも100倍程重い!と言う事です。
土星の環
土星の環は一体何で出来ていると思いますか?
円盤が土星のを囲っているわけではありません。
土星の環の正体は、、、
殆どが氷の粒なんです。
土星の環イメージ画像 出典 : blog.libedoor.jp
氷の粒(10m位の大きい物もある)が高速(平均で約10km/s)で土星の周りを公転し、環を形成しています。
そしてその環の大きさですが、これが驚きです。
よく、写真や絵で見るような土星の環は内側の環です。
フェーベ環と呼ばれる1番外側の環は、土星から604万~1625万kmの間で形成されていて、その直径は何と約3000万km!
土星の環の構成 出典 space.com
フェーベ環は肉眼では見ることが出来ませんが、太陽の直径が140万kmであることを考えると、もし見る事が出来たら太陽系で1番目立つ星であることは間違いないですね。
土星は水に浮く!?
土星をもし水の上に置いたら、、、。という仮想実験をしたとしましょう。
いや、いや、、、。浮くわけないでしょう!
と思うでしょう?
しかし、仮想実験の結果は、
浮くんです。
地球よりはるかに重いんですが、ほとんどガスでできた土星は、比重が1立方センチメートルあたり、約0.7gしかないんです。
水の比重が1.0㎤なので、水より軽い土星は水に浮くという事です。
優雅に水に浮かぶ神秘的な土星を一度見てみたいものです。