「山」と「丘」の違いってご存知ですか?
なんとなく「山」は「丘」よりは低いというイメージはありますが…。
今回は、「山」と「丘」の違いについて見ていきましょう。
実は、「山」と「丘」の厳密な定義は ありません。
「山」と「丘」にはどのような違いがあり、どのように決まるのでしょう?
「山」とは?
「山」とは、
周囲より盛り上がった地形の事を指します。
具体的にどの位盛り上がっていれば「山」と呼ぶのか?という定義はありません。
“周囲より盛り上がった地形”なので、海の底にも「山」は存在します。
“海底火山”も「山」になります。

海底から噴出するマグマ 出典:Wikipedia
余談ですが、
世界一大きな山は『エベレスト』(標高 8,848m)と思われがちですが、ハワイの『マウナ・ケア山』(標高 4,205m)は地表からの標高はエベレストに劣りますが、
山のふもとが“海底”にあるので海底から山頂までの距離はなんと! 10,203m!
世界一高い山として認定されています。
「丘」とは?
「丘」とは、
小高い土地の事を指します。
具体的にどの位の高さまでが「丘」と呼ぶのか?という定義はありません。
「山」ほどではなく標高数メートルの小高い丘を「丘」と呼ぶことが多いですが、
日本で最も小さい「山」は宮城県仙台市の『日和山』という山です。
その標高は、なんと! 3m!
感覚的に「丘」と感じそうな高さですが、日本一低い山として登録されています。

南東側から見た日和山 出典:Wikipedia
『日和山』は、かつては標高6.05mでしたが、“東日本大震災”の際、地盤沈下と津波の影響で標高が3mとなり、『日本一低い山』に認定されました。
「山」か「丘」かどうやって決まる?
「山」や「丘」などを登録して地形図に載せているのは“国土地理院”という機関です。
定義という程のものではありませんが、国土地理院が山・丘を登録し地形図に記載するのには条件もあります。
条件というのが、
- 国土地理院が記載を妥当とするか?
- 地元の住民が「山」・「丘」のどちらで呼んでいるのか?
- 自治体がその名称で公式名称としているか?
というものです。
つまり!
国土地理院が承認すれば、
それが「山」と呼ばれていれば「山」
「丘」と呼ばれていれば「丘」と記載されます。
かなりあいまいに名称が決まっていたんですね。